犬は桃を食べていい?メリットやリスク、注意点を解説
桃が大好きな犬も多いと思いますが、食べても大丈夫なのでしょうか?桃を食べて得られるメリットやリスクなど、詳しく解説します。愛犬に桃を与えたい!という方は、チェックしてみてください。
犬は桃を食べても大丈夫!
結論から言うと、犬は桃を食べても大丈夫です。
犬にとって有害な物質が含まれていないのが、桃を食べてもいい理由です。それどころか、桃にはカリウムやビタミンC、食物繊維など、体に良い栄養素が豊富に含まれています。いくつかの注意点を守れば、愛犬が喜ぶ特別なおやつや、しつけのご褒美にも出来ちゃいますよ。
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犬が桃を食べるメリット
犬は桃を食べてもいいのですが、体にメリットはあるのでしょうか。ただ美味しいだけでなく、健康的ならもっと嬉しいですよね。桃に含まれる栄養素から、犬が桃を食べると得られる効果について説明します。
1.水分補給できる
犬が桃を食べる最大のメリットは、水分が摂れることです。
甘さと食感が桃の魅力ですが、実は90%が水分だと言われています。桃を食べるだけで、栄養だけでなく水分も一緒に補給できるというわけです。水分を摂ると体温が下がるので、夏の熱中症対策としても役立ちます。
遊びに夢中で水を飲まない愛犬には、桃を与えてみると無理なく水分補給できるでしょう。
2.便秘解消に期待できる
犬が桃を食べると、便秘が解消されることがあります。
桃は90%が水分と説明しましたが、その次に多く含まれるのが食物繊維です。しかも、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の両方を摂れるんですよ。これらの要素が頑固な便秘に働きかけ、お通じを良くしてくれる可能性があります。
愛犬の便が出にくい、硬い便しか出ないことでお悩みの方は、ぜひ桃を与えてみてください。
3.老化防止効果に期待できる
老化防止効果が期待できるのも、犬が桃を食べるメリットです。
というのも、桃にはカテキンが豊富に含まれているから。カテキンはポリフェノールの一種で、抗酸化作用があると言われています。加齢によって増加しやすい「活性酸素」を、カテキンが消してくれるというわけです。
犬は、7歳を越えるとシニア期に突入します。愛犬がシニアの仲間入りをしたら、美味しい桃でアンチエイジングしてみてもいいかもしれません。
4.免疫力アップに期待できる
桃には、犬の免疫力を高める効果も期待できます。
桃に含まれるビタミンCは、免疫機能を向上させる働きをすると言われているからです。犬は体内でビタミンCを合成できるのですが、それだけでは必要量を補えません。また5歳を越えると、ビタミンCを合成する力が弱くなる傾向も。
桃は美味しいだけでなく、健やかな体をキープする役割も担ってくれるんです。
5.高血圧予防に期待できる
桃には、犬の高血圧を予防する効果も期待できます。
わずかですが桃にはカリウムが含まれており、カリウムには体内のph値を保つ作用があるためです。またカリウムには利尿作用もあり、体内の塩分を排出してくれます。このようにして、血圧が上がるのを防いでくれるというわけです。
心臓にお悩みがある愛犬は、おやつを桃に変えてみてはいかがでしょうか。
犬が桃を食べるリスク
ここからは、犬が桃を食べるリスクについて解説します。次の項目にお心当たりのある方は、愛犬に桃を与える前に少し立ち止まってみてください。
1.アレルギー発症のリスクがある
桃には、犬がアレルギー反応を起こすリスクがあります。
というのも、桃にはわずかにたんぱく質が含まれるからです。一般的に「アレルギー」はたんぱく質に対して反応するので、桃も発症の可能性があります。桃はバラ科の果物なので、同じ科のりんごやさくらんぼを食べてアレルギー症状が出たことがある犬は要注意ですよ。
桃を食べた直後に、以下の症状が出た場合はアレルギーの可能性があります。
- 皮膚のかゆみ、発疹
- 下痢、嘔吐
これらの症状が出た場合は、食べた桃を持参して、動物病院へ行きましょう。
腎臓病の犬は高カリウム血症のリスクがある
桃は美味しいのですが、腎臓病の犬にとってはリスクが高いです。
桃にはカリウムが多く含まれることを説明しました。カリウムは高血圧予防に有効ですが、腎臓が弱い犬にとっては高カリウム血症の要因になる側面もあります。高カリウム血症とは、排泄機能に問題があり、体内のカリウム値が異常に高くなってしまう状態のことです。
通常はオシッコと一緒に排出されるよ
高カリウム血症になると、以下のような症状が出ます。
- 手足のしびれ
- 不整脈
- 嘔吐
血液中のカリウム濃度が上がりすぎると、命を落とすこともあります。
腎臓病の犬や高齢の犬は、健康な犬のようにカリウムを上手く排出できません。桃の食べすぎは高カリウム血症を引き起こす可能性があるので、気をつけてください。
犬に桃を与える際の注意点
犬に桃を与えるときは、いくつか注意点があります。場合によっては死に至る可能性もあるので、愛犬に持病がなくても必ず守ってくださいね。
1.種は絶対に与えない
桃の種には「アミグダリン」という有毒物質が入っているので、絶対に与えないでください。
万が一アミグダリンを摂取した場合、体内で青酸毒が発生して、死に至ることがあります。アミグダリンは桃の成熟とともに消滅するのですが、まだ熟していない場合には実の部分にも残っていることがあります。
愛犬との桃狩りでは、拾い食いをしないよう注意が必要だね!
そもそも桃の種は、犬の喉や腸内で詰まりやすい形状をしています。アミグダリンの有無に関わらず、食べさせるときは取り除くようにしましょう。
2.小さくカットして与える
犬に桃を与えるときは、小さくカットして与えましょう。
桃はやわらかいのですが、あまりに大きいと喉に詰まってしまうことがあります。与えるときは、愛犬の口の大きさに合わせて小さくカットしてくださいね。
また桃の皮は、それ自体に毒性はないものの非常に消化しにくいです。皮部分は農薬が残っていることもあるので、キレイに剥いてから与えてください。
子犬にはすりおろして与えるのもおすすめ!
3.缶詰は与えない
桃の缶詰には糖分が多く含まれているので、与えないようにしましょう。
生の桃と比べて、缶詰はシロップが大量に入っていますね。糖分の摂り過ぎは肥満の原因になるので、犬に与えることはおすすめできません。
同じ理由で、桃のジュースや桃ジャム、桃ゼリーなども控えるのがベターです。
まとめ
犬は桃を食べてもいいですが、アレルギーや腎臓病については注意が必要です。食べた直後に体調が悪くなったら、速やかに動物病院で診察を受けましょう。
とはいえ桃には、食物繊維やビタミンなど豊富な栄養も含まれています。与える量やサイズに気を付けて、美味しい桃を愛犬と堪能しましょう。
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